娘をバットで殴られて

2017年5月24日,神戸市児童館で小2男児が職員を後ろからバットで殴る事件が起きました。その職員は私の娘です。事件以降のあれこれを記していきます。ブログ開設趣旨を,開設日2018年10月3日に記載しています。私は,久保田昌加(仮名)

被害者の窮状にどう向き合った?

 被害者である娘は,事件以降,通院と療養のため仕事に就くことができなくなりました。これに対する雇用者である指定管理者からの生活支援は一切ありませんでした(’18/10/15『見舞金も出さないんだ』)。そうしたこともあり,前回の質問に入れたものの不足なので,今回の質問にも入れました。

[タイトル]被害者への生活支援・補償について
[質問] 前回質問の同タイトルに関連します。前回の回答では3項の質問のうち、「(2)被害者に補償なり生活支援がなされていないことに気付いたのはいつで、それに対してどのような指導がなされたのか」の質問には触れていませんので、改めて回答を求めます。
[回答] 被用者への生活支援につきましては、指定管理者である雇用者と被用者との関係の中で解決する事案であると考えております。なお、市の立場としては指定管理者に対して助言、指導することであり、労災手続きを雇用主として適切に対応するよう指示しております。

[所見] これも前回では回答されなかったことから,再度質問したものです。前回質問では,被害者が事件以降働くことが困難になったこと,指定管理者からは労災に伴う関係書類のやりとりはあったものの,雇用者としての直接支援や,労働者雇用に関連する保険による措置などの支援もない状況に置かれたことを前文に記したうえで,(1)新聞報道で「指定管理者と女性職員は、補償について協議」と事実と異なる記載があったこと,(2)指定管理者への指導はどうだったのか,(3)指定管理者の労働者雇用環境をどう把握していたのか,について質問しています。
 これに対する前回回答は,(1)指定管理者の報告に職員・職員家族と指定管理者による協議が行われているとあったからそれを説明しただけ,(3)指定管理者である雇用者と被用者との関係の中で解決する事案なので指定管理者が対応すべきであるとの内容でした。(2)は(3)に含まれるとしたかったのでしょうが,あくまで質問は「気付いたのはいつで、それに対してどのような指導がなされたのか」ですから,質問に対する回答としてはズレがあるので,今回も質問となったものです。

 それを踏まえての今回の質問でしたが,今回もまた同様に「指定管理者と被用者の関係の中で」,との回答です。前回質問で触れた,一般的な雇用者と被用者の関係が作られていない場合はどうするか,保険による見舞金すら出さないような雇用者の場合はどうするのか,ということが現実に起きていました。そうした環境の中で,被害者と指定管理者の「交渉」が可能と考えているのでしょうか。そのことを踏まえるからこそ,「いつ・どのような」と聞いたのですが,そもそも事態の大きさを把握できていなかったことを認めているようにも見えます。

 いずれにしても,質問の「いつ・どのような」に対応する答えにはなっていません。前回のブログでも指摘しましたが(’19/05/09『言い訳の後は疑問符回答ですか』),彼らは答えにくい質問にはかみ合わない回答としたい,もしくは言い訳になることを優先して記述したいのでしょう。

 神戸市は,これまで回答にある「市の立場としては指定管理者に対して助言、指導」という文言を何度も使ってきています。だからこその「立場からの指導はいつ・どのようにあったのですか」の質問になるのです。指導というのは指定管理者に対する「丸投げ」ではないはずです。自ら何らかの調査=被害者も含む調査をしたうえで「指導」が行われるのではないでしょうか。しかも,市の設置施設で起きた「命が危険にさらされた事件」だからこそ,市に聞いているのです。それとも,市が関与するほど大きな事件ではない,とでもお考えでしょうか。そうであれば,指定管理者に丸投げできる考え方をこそ,示してもらいたいものです。施設設置者としての覚悟に関わる話です。

 なお,回答の中に「労災手続きを雇用主として適切に対応するよう指示」とありますが,休業に伴う補償は休業期間中に出るわけではなく,労働基準監督署での審査が終了してからになります。娘の場合診療が始まって2年になる現時点でもまだ行われていません。ここでの質問はあくまで,事件後1年の就業できない状態にあった時期のことを聞いています。労災での支援は制度上できない段階にあったといえます。この時点で,労災による休業補償に関してどのような具体的「指示」が出され,その結果どのような補償に結び付くことがあったのかを「確認」したのでしょうか。確認したうえでの回答ではないとすると,ここも単なる言葉遊びの回答としか言えないことになります。