娘をバットで殴られて

2017年5月24日,神戸市児童館で小2男児が職員を後ろからバットで殴る事件が起きました。その職員は私の娘です。事件以降のあれこれを記していきます。ブログ開設趣旨を,開設日2018年10月3日に記載しています。私は,久保田昌加(仮名)

2018年6月再びの文教こども委員会

 2018年3月22日の神戸市会の常任委員会・文教こども委員会で,小林るみ子議員に質問していただいたことで議会という公の場で,神戸市としての見解を確認することが確認できました(’19/08/23『2018年3月22日神戸市会・文教こども委員会』)。この答弁に立った部長の情報が記者会見の内容と同じ情報,つまり指定管理者が矮小化して市担当・こども青少年課が軽率に乗ってしまった情報であることは,被害者にとっては苦痛の継続を意味するものでした。
 私は,神戸市のそれまでの対応がここで変わることを期待していましたが,残念ながらそういう方向には動きませんでした。この後の5月,小林議員の勧めもあって2回にわたる質問状の提出を行い,6月中旬に回答を受取りましたが,満足できる内容ではなく,誠意のかけらも感じられないもので,疑問が増幅されるだけのことでしかありませんでした(’18/10/18『神戸市 被害者の取扱い方』)。

 回答を受け取った同じ時期の6月19日,文教こども委員会が行われ,また小林議員(委員)が質問してくれました。答弁者も3月と同じ山本こども企画育成部長です。質問・答弁を整理すると次のような内容になります。
①被害者との面会の勧めと事件報告の委員会提出を質問したところ,被害者は指定管理者の被用者なので会う立場にない,報告は指示があれば出す旨の答弁の答弁があり,さらに森下局長からも報告の提出を委員長とも相談したいとの補足がありました(この報告が出されることはありませんでした)。
②加害児童のことについて質問したところ,プライバシーを持ち出して答えを避けましたが,さらに食い下がられると,「課題のあるお子様」については指定管理者・保護者・学校と話合いを設けており,加害児童は1年時からそうした対応が行われたとの答弁がありました。この答弁に対し,委員からは局長・部長が把握していなかったことの不備の指摘があっています。ここでの神戸市の答弁は大きな意味を持っていると考えますので,後述します。
③「バットは軟らかい」と表現したことについて質問すると,製造元のカタログに表面は軟らかいとする記載がある,金属や木製のバットと違うことを現物で確認したと答弁します。これに対して委員から「中は金属よりも軽くて強い」とされ高野連が禁止している,とする指摘がされています。彼らはバットの軟らかさにこだわりますが(’19/04/26『バットの硬さが影響する話なの?』),後遺症をもたらすバットであったことは忘れないでほしいものです
④事件直後の病院搬送について報告を受けた話はあるが足を運んで調べたかとする質問に対し,状況を見守っていた時間はあったが,6月5日に現地状況を確認したとの答弁がありました。さらに委員から被害者と神戸市の主張に食い違いがあるとの質問が出され,これに対して「指定管理者から状況を確認する立場」で「出向いてヒアリング」もしたとの答弁がありました。施設設置者が「状況を確認する立場」に安住できるのか疑問が残るところですが,いずれにしても事件発生後12日も経って「初めて」現地に出向いた,そのたった1日の話です。この日収束させたことが神戸市の事件対応の基本となることになります(’19/08/04『記録で確認できる隠蔽・矮小化』)。それゆえ,被害者からの被害届は軽視されることになります。
⑤救急車を呼ばなかった判断は誰がしたのかとの質問に対し,「館長です」との答弁がありました。このことは被害者からの質問状にも含まれていましたが,それには答えてもらえなかった部分です(前出『神戸市 被害者の取扱い方』)。なぜ被害者の質問には答えなかったのでしょう。まぁ,公の場で話していただいたことには感謝しておくことにします。

 ②のところで記したとおり,加害児童は小学1年時から「課題のある」行動がみられ,小学校・児童館・保護者で話合いが持たれていたことが明らかになりました。神戸市は,記者会見や3月の委員会で,野球ができなくなった不満から叩いた的な,偶発性を強調するような説明を繰り返し,児童が抱える課題には全く触れてきていません。しかし児童が以前から課題を抱えていた,そのことを関係者が共有していたということになると,話が変わってきます。それまでの課題への取組みも問われます。事件の要因は市が説明する単純なものではないことを示唆し,むしろ娘が考えている要因がリアルさを増すことになります(’18/10/05『考えられる事件の要因』)。早くから被害者である娘に接していれば気付いたはずですが,彼らはそれをしませんでした。再発防止策も職員の加配しか触れてきていません。再発防止策というのは,事件の要因を明らかにしたうえで練られたものであるべきで,そうでなければ再発防止にはつながらないはずです。要因に触れないまま現場を「検証」しましたとする神戸市の,その検証の質にこそ大きな疑問が湧くことになる重要発言であったことは指摘しておきたいと思います。